ナポレオン獅子の時代 1 (ヤングキングコミックス)
ナポレオン獅子の時代 1 (ヤングキングコミックス)
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平野耕太「ドリフターズ」が好き過ぎて、それの最新話を読む為だけの為にヤングキングアワーズを買っている僕だが、毎月読んでいるうちにお気に入りの漫画が一つ増えた。それが今回紹介する「ナポレオン-獅子の時代-」である。

これはいわゆる軍記物の劇画漫画である。特徴としては、女子供に全く媚びていない事。最近の漫画といえば、アニメ化を想定して絵が丸っこかったり、萌え要素とかBL臭を絡めたり、というのが大体の漫画に見受けられる。特にこれを連載しているヤングキングアワーズなんかはそれが顕著だったりするのだが、この漫画のみが異彩を放っている。

とにかく、男臭い。汗臭い。血なまぐさい。男も女もギラギラしてるし、首とかバンバン飛ぶし。一連のナポレオン戦争では約200万人の死者が出たそうな。そんな人がゴロゴロ死んでいく時代。フランス超こえー。そういう時だからこそ強く猛々しい男というのが際立つ訳です。

とにかく、キャラが濃い。そして熱い。主人公のナポレオンを初めとして、フランス革命の立役者ロベスピエール、後の大陸軍の元帥となるマッセナ。ツーロン攻囲戦の将軍デュミゴエ。どれも男臭くてギラついてていちいちカッコいい。

それで、描写もいちいち生々しい。銃火の雨に晒されながら行軍する軍楽隊とか、砲弾で身体の半分が吹っ飛んでる同僚の様を見る兵士とか、血なまぐささが漂ってきそうだ。ルイ16世もマリー・アントワネットもギロチンで首切られて汚い籠に落とされるし。
革命の煽りで罪もない市民が次々と虐殺されたりもする。そんな中でギロチンは人道的な処刑方法という扱いで、それじゃ埒があかないってんでまとめて大砲で吹っ飛ばしたりとか。酷い時代だ。

フランス革命って「ベルサイユの薔薇」の絵柄のイメージが強くって、なんとなく華々しい印象があったんだけど、まあそんな訳ないですわな。徹底的に男性原理で古代中国ばりに苛烈な時代であった事が伺える(ちなみにベルサイユの薔薇も実は読んだ事がない。この漫画でその辺の時代に興味を持ったので、今度読んでみようと思う)。

そんな訳で、お子様とご夫人方の人気は到底得られまい(好きな人は好きだと思うけどね)。池上遼一や倉科遼あたりの成り上がり物が好きな人は読んでて血がたぎってくるんじゃないかな。

単行本は5巻まで買ったけど、早く全巻揃えたいと思っている。漫画喫茶で一気に読むんじゃなくて、コラムの大陸軍戦報を読みながら、じっくり時間をかけて読みたい。万人にはお勧めしないけど、かなり好きな漫画です。

「グランダルメ(大陸軍)は世界最強ォォ〜〜ッ!!」